二足の草鞋 大事故発生
バイトの疲れ、 寝不足、 つもり積もったストレス!
集中力も散漫になっていたのかも知れない。
工場の仕事が始まって、急ぎ優先の案件を進めようと気持ちもあせっていた。
細かい事柄には神経が向かなくなっていた。 自分の手元しか目に入らないようになっていた。
プレス機がじわり、じわりと自分の腕に近づいていた。 光電管センサーが身体を感知しているはず。!
自分の身は安全な状況下にあるはず。! 心配ないはず。!
手元を見ていた自分の感覚が少々不思議におかしな疑問を抱きはじめた。
『 あれー? プレスと手の間隔がだんだん狭くなってくるー? ・・・ 』
『 手が固定? されてる? あれ? 動かない? あれ? 動けない! あれ! やばい! やばい! 』
次の瞬間!!!
掌が 圧迫されて押しつぶされていく!??!
逃げられない!! もうダメだ!!!
掌の皮が裂け始めた。 裂けてきた皮膚を押し破るようにその奥から脂肪の固まりが 外部へ溢れ出してくる。
自分の手が爆発!!! そんな表現が似合いそうでもある、光景!
記憶にあるのはアニメ【北斗の拳】 で 拳法を受けた人間が飛び散るように爆発粉砕化する描写。
まさにそれが目の前で自分の身体で目の当たりにしてしまった。
なんてこった。!! やっちまったぁー!!